山川代表からみなさんへ④”若い世代へ”

「いまの若いものは…」古くして新しいこのことば。

若かりし頃、年配者からこのことばを投げられる度に強く反発する自分がそこにいた。なんで年寄り連中は自分の経験的尺度でしかものが言えないのか!と。それから半世紀を過ぎたいま、立場は変わっても、自分から若者たちに対して同じ言葉を投げようとは全く思わない。若者はすごいと思う。自分たち世代が持ち合わせない異質な能力や新しい感覚、あふれるエネルギー。たとえばITリテラシー。PCに向かって反射的に動く指と身についた感覚にはもうどんなに頑張ってもついて行けない落差を感じるのだ。

さて、“たまでん”という生まれたてのベンチャー企業について考えてみよう。

単なる新事業ではない。この事業は日本の未来を創る事業だと自負している。心ある若者にとっては十分魅力的だ。

ただ、いくら若者たちにこの事業に参加したいという熱い気持ちがあっても、われわれ年金族と違い、食べていかなければならない若者たちにとっては、この海のものとも山のものとも分からない、収入の保証もない今の状態ではおいそれと手が挙げられない。こちらは、ぜひとも若者たちの参加を願っているけれども、タダ働きで頑張ってくれとは言えないから、簡単に声かけできない。まずはわれわれ熟年世代がガンバッテ事業のベースを作ってからということになるのだが、そう簡単に新規事業の基礎が築けるものではない。胸突き八丁で息切れする。いちばんエネルギーを必要とするこの段階からどうしても若い力が必要だ。この落差を埋めるのは何だろうか。

多分それは、うまく表現できないけれど、共有できる金銭以外の価値観、若い力を求める強い願望、何がなんでも成功するぞという強い事業欲などが吸引力になって、そこに、こいつらとなら一緒に乗り越えられるのではないかという勇気をもった若い力が現れて化学反応を起こして融合する、といったものではないだろうか。いま、たまでんとエネ協でそんな化学反応が起きつつある。これを本物にできるかどうかは、自分たち次第である。