代表山川よりみなさまへ① 「市民ファンド“たまでん債”の意義」

たまでん債第1期の募集が終了しました。

すでに私たちは、当社第1号発電事業である恵泉女学園のプロジェクトで資金集めの経験がありますが、このときはまだ体制が十分整っていなかったので、私募債という形で身近な関係者だけからお金を集めました。信託会社に管理を委託し金融商品として広く市民に呼びかけて資金調達するのは今回が初体験です。はたして応募してくれる人がいるだろうか。実績が皆無の私たちの事業に投資してくれるだろうか。心配はつきませんでした。 市民説明会でも、厳しい質問が飛び交いました。

「事業の見通しはあるのか」

「市場は確保されているのか」

「20年間の収支とキャッシュフローを示してほしい」

みなさん大事なお金を投資するわけですから、元本は大丈夫か、予想配当は確保されるのか、心配するのは当然で、それにこたえることができないようではこの事業の明日はありません。会場で即答できないこともありましたが、時間をいただいて資料を作り丁寧に説明していくことで信頼をつなぎとめる努力をしました。

さいわい、みなさんのご理解を得て、第1期の募集は期日までに一定の金額が達成できました。本当にありがとうございました。

さて、この事業に必要な資金は2年間で約6億円、その半分を市民ファンドたまでん債で賄うというのが私たちの構想です。2%の配当を出し、信託会社に一定の信託報酬を支払い、管理に多くの手数をかけて市民からお金を調達することがはたして現実的なのか、事業性だけ考えれば、もっと低利で一括融資してくれる金融機関が現れたらそこを使うのがビジネスの常道です。あえてそれをやらないのは、この事業創設の目的が「市民の志金で地域発電所を作る」「地域で人、物、金、エネルギーを循環させる」という強い思いを実現するためだからです。そこを捨てたら単なる営利事業に過ぎず、私たちがこの事業に乗り出す意味がありません。

地域金融機関である多摩信用金庫もこんな私たちが掲げるコンセプトに賛同され、パートナーとして全面的に支援してくれることになりました。

チャレンジは始まったばかりです。どうかご支援ください。