山川代表からみなさんへ⑨ ”勝負の年”

みなさま、あけましておめでとうございます。

石の上にも3年と言います。早いもので、わたしたちが地域で市民ソーラー発電の事業化に向けて動きはじめて足掛け3年になります。
思い返すと、すべてのはじまりは「3・11」でした。何か自分たち自身でできることはないか、そんな自問の中から、同じ思いを持った市民の仲間が集まって、自分たちの手で、地域でソーラー発電事業を始めようと考えたのがことの始まりでした。

以来、多摩循環型エネルギー協会(多摩エネ協)の立上げ、環境省の公募委託事業(「地域主導型再生可能エネルギー事業化検討業務」)の採択決定、多摩電力合同会社の設立、パイロット設備として恵泉女学園に第1号発電所(30kW)を建設、そして、福祉老人施設ゆいま~る聖ヶ丘で第2号発電所(56.4kW)をはじめての市民ファンド“たまでん債”を利用した資金調達により建設と、歩を進めてきました。

わたしたちには、この先、いままでの積み上げをベースに、多摩市から多摩ニュータウン全域へ、更に、多摩地域全体へ再生可能エネルギーを普及させるという大きな課題に挑戦してまいります。

一方、わたしたちの事業モデルの根幹をなす電力固定価格買い取り制度(FIT)の売電価格は、2012年度42円/kW、そして2013年度は38円になりました。この価格設定が太陽光バブルと呼ばれる現象を引き起こして、太陽光偏重だという社会批判を呼び、3年目の2014年度はかなり大幅な引き下げが確実な情勢になってきています。
ただ、3年目までは、再エネ事業の拡大を国が後押しする意味から事業採算重視の価格設定をすることが法律上明記されており、まったく事業者の採算性を無視した価格設定にはならないと信じています。逆に、この3年目のチャンスを逃すと、そのあとの更なる買取り価格の引き下げに対応できない弱小事業者は市場から締め出されること必定でしょう。

まさに、ここが勝負どころ、「今でしょ!!」です。
万全とは行きませんが、離陸に向けて一定の準備はしてきました。わたしたちが今やらなければならないことは、勇気をもって飛び立つことです。
「いまやらなければ明日はない」という気持ちで目標に向かって全力を尽くしたいと思います。

これまでわたしたちを支えてくれた多くの人たちを裏切らないためにも、何としてもこの事業を成功させるという強い気持ちをもって、今年1年を過ごす覚悟です。
もちろん、気持ちだけで乗り切れるほど世の中は甘くありませんから、成算を持った施策を用意し、それを確実に実行しきる体制をつくってまいる所存です。

どうか、引き続きご支援くださるよう心からお願い申し上げる次第です。